スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●NHKスペシャル「戦場 心の傷」見たけど、精神科医としてどうよ?

NHKスペシャルで「戦場 心の傷」というのを、2回シリーズでやってましたけど、見た方いますか?
なんつうか、実に複雑な心境になるドキュメンタリーだったなぁ。
Nスペ戦場心の傷

なにしろ、

大げさに言えば、医学というものが何のため(あるいは誰のため)にあるのかという、
根本問題に入って行きかねない、実に鋭く深い問いかけを持つ内容だったから…。

「戦場 心の傷」シリーズの(1)は、「兵士はどう戦わされてきたか」という、
これまでの世界戦争の歴史的展望を含む内容。
(2)は、「ママはイラクへ行った」という題で、
アメリカの戦争では、このごろ女性兵士が活躍(?)していて、
そのうち3人に一人は母親だ、という事実から、
現実にアメリカのあちこちで起こっている出来事だ。

どちらもキツイんだよ…内容的に。

まず、(1)だけど、
第一次世界大戦の頃から、最前線で従軍した兵士が(体の怪我はもちろんのこと)
精神的な外傷からどんな症状を出すのかが研究されていて、
で、医者たちの役割はというと、結局彼らを治して
再び戦争に送ることなんだわ。

これって誰のため?→そう、国家のため、だよね。
患者=ここでは兵士のために
医者が働いているわけではないよね。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)というものが、
ベトナム戦争以降研究され、それが災害、事故、犯罪被害などなどにも拡大されて、
障害の概念を形作ってきたことや、
治療の技術を高めてきたこと自体は、人類にとっての前進なのかも知れないけど、
結局その技術を使って、傷ついた兵士を再び最前線に送る、
というのも、どうなんだろう。一体何をやっているんだろう、と思う。

これが医学は誰のためにある、という問い、ということになる。

二話目の「ママはイラクへ行った」なんて、もう悲惨で。
言い方は悪いけど、
PTSD症例の実際を勉強するためのビデオみたいなんだ。
子供を愛そうと思っているのに、全く目が笑っていない母親は、
もちろん自分自身が苦しんでいるんだけど、簡単にはそこから抜け出せない。
一度持った記憶を消す、っていうのは、人間には無理なことなんだよな…。

このドキュメンタリーは、
戦場から帰ってきた母親たちが、
情緒面でもう昔の”普通の母親”ではいられなくなっている様子を
生々しく映し出す。理屈よりも映像、そう映像の力。
家族も本人も苦しむんだよ。
一体、何のために?
ブッシュのための戦争に出かけて、せっかく生き残ったのに、
子供たちも本人もつらい状況から抜け出せない。

はぁ~。

世界の方が狂っていると思うんだけど、
そんな理想論を言ったからといって明日から戦争がなくなるということはないし。

考えれば考えるほど、頭がこんがらがってくる問題だ。
でも、国家の言いなりにはなりたくないとだけは思う。
どうしたらいいんかね。
そういう仕事の依頼が来たときに、
どこまで協力して、どこから拒絶するって、
自分で判断を下すことができるだろうか。
そもそも医者は国家資格だから、
そんな主体性そのものが、構造上、偽善とたいしてかわらない態度になってしまうということか?

むつかしすぎます。

スポンサーサイト

コメント


コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://yukky0ape.blog62.fc2.com/tb.php/102-f43a876a

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。