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●NNNドキュメント'07「ネットカフェ難民――漂流する貧困者たち」

 見ましたか?NNNドキュメント’07「ネットカフェ難民」
 いやあ、ネットカフェをねぐらにする、事実上ホームレスの若者たちが居る、という話は聞いてはいたけれど、本人たちの声を(たとえ部分的にでも)直に捉えようとした取材で、じっさい生の姿が伝わって来ると、なんというか、やるせなかったですね。放送が深夜帯なので、実は酒も入ってのほほん状態で見ていたのだけれど、いくぶん度肝を抜かれました。「日本はヒジョ~に駄目な国になってしまった…」と思いましたですよ。彼らを見てそう思ったのではないですよ。彼らを放置したまま”イザナギ景気以来の好景気”とか言ってるこの国全体の姿を思ってですよ。正確には、その好景気に浮かれている一部のおまえらだぁ。考古学的に古い漫才ネタですが、「責任者出てこぉい!」と思わず言いそうになりましたよ(誰も知らないって)。
 それにしても、これまでさんざん、「ひきこもり」だ「ニート」だ、「フリーターはやる気がない」だ言っておいて、ここまで若者を追い込んでそ知らぬ顔をしているこの国の大人たち(ま、自分も含まれるのかも知れないが)は、もう他人を責めるばかりで自らがやるべきことについては、ほっかむりしてるってことですね。なんとか真面目に生きようとして必死に這い上がろうともがいている若者たちが、かわいそうですよ。

 見てない人のために軽く紹介。
 現在、ネットカフェをねぐらにして帰る家のない、事実上のホームレス生活をする若者が増えている。彼らは路上生活しているわけではなく、身ぎれいにしているので一見してホームレスとは目に映らないが、家を持てないでいる。ネットカフェは一泊千円前後でホテルよりは安いが、ベッドはないので体を伸ばして眠ることはできない。話す相手もいない椅子だけの小部屋を、日銭の労働でぎりぎり確保するだけの生活が延々と続く…。仕事はたいてい派遣の労働だ。きわめて不安定な雇用で、はっきり言って雇用側の言いなり。欲しい時だけ呼ばれ労働者としての成長もありえず、こう言っては悪いが(僕の感覚では正直)まるで使い捨ての奴隷のような待遇だ。いつどこの現場で何の仕事に当たるか予測できず、何日も仕事のない日ももちろんある。その上、「偽装請負」というルール違反の詐欺的雇用もゴロゴロ転がっている。たとえお金を貯めようとしても、そもそも、人、金、スキルに貯めのない生活では、アパートの借り賃を貯めるなど至難のわざ。一度転落すると這い上がるのが極めて困難な境遇なのだ。
 そんな”ネットカフェ難民”の彼らが増えてくるのに伴って、「貧困ビジネス」という弱者を食い物にした商売も広がっている。敷金礼金なしで日払いの部屋を貸してはくれるが、家賃を一日でも滞納すると荷物も返さず追い出されるという。風邪で発熱して賃金を取りに行けなかった青年は、熱があるまま追い出された経験がある。
 安部内閣の”再チャレンジ”政策のことを、とあるネットカフェ難民の青年に、路上でインタビューしたところ、彼の返事は「知らないっすよ、そんなこと。どうでもいいっすよ。今死んだっていいんすから」だった。今死んでも別にいい。そう言わざるを得ないところまで、お金だけでなく、実存的に蝕まれている彼ら。ネットカフェ生活が2年も3年も続き、努力しても抜け出せない現実があれば、誰もがそんな心境になるのでないか。
 では彼らが、よく言われる”怠け者”の若者かと言うと、番組を見る限り決してそうとは思えない。いつお金がなくなるか戦々恐々としながら、携帯で日払いの仕事を必死で探し、早朝からネットカフェを出て、派遣労働の送迎車を路上で待つ彼ら。勤勉でない者がこのような生活を毎日送れるものだろうか? むしろ彼らは真面目で勤勉だからこそ、今の生活を維持できている。ちょっとした不運が続けば、即、路上生活者だ。あるいはアンダーグラウンドのビジネスに行く者がいたとしても、」なんら不思議はない。

 あ、番組の紹介のつもりがだんだんと自分の考えを書き込んでしまった。ここらでやめておく。
 
 もちろんネットカフェ難民にならずにすんでいる人もいるだろう。たぶん彼らは、親に頼れないとか、故郷に帰れない(あるいは無い)とか、相談できる友人がいないなど、何らかの事情があるのだろう。事情というよりも、悪条件と言ってもいい。しかし多くの人が、「彼らは特殊な存在で、自分とは関係ない」と考えているうちに、波打ち際の砂は崩れて、水はやがてあなたの足元にまで至るだろう。それはもうすぐだ。振り返ってみれば、ここまで資本の側に有利な派遣労働制度を徐々に許して来た段階から、このような事態は全く予測できなかったわけではなかった。
 雇用の不安定化が社会全体の変化であるにもかかわらず、ニート・フリーター問題(ひきこもりも関連領域だが)について、若者個人個人の"やる気なさ”だの”怠け”だの、”経験不足”(いったいどこで経験を積めると言うのか?)だの、ごまかしの論理しか考えてこなかったマスコミおよび世の中全体の責任が問われるべきだ。もちろん企業と政府の傲慢さは言うまでもない。
 これはヒトゴトではなく、日本の労働者全体が置かれた未来像の端的な姿だというと、感情的な極論と受け取られるのだろうか。

 とにかく、番組をなんとか見てほしい。で放送局の方々には、ぜひ続編を希望する。同テーマで、NHKの「ワーキング・プア」も必見。嘘だらけの日本を直視するところからすべては始まる。と思う。
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ネットカフェ難民 漂流する貧困者たち

NNNドキュメント(20070129)ネットカフェ難民漂流する貧困者たち内容はここらへん。ネットカフェ難民なんてかっこいい言葉だが、言い換えれば新ホームレスだ。彼らは家もなく、仕事は昔の日雇い労働者よろしくその日その日の一日バイトを携帯で探す。そして寝泊りはネ...

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